お知らせ
血液検査だけで認知症が診断できる時代が来る???
2025.11.28
2025年11月21日に新潟で開催された日本認知症学会総会でのSebastian Palmqvist(スウェーデン・ルンド大学)の講演
アルツハイマー病(AD)の診断における血液バイオマーカーとしてp-tau217 と Aβ42/40比を組み合わせた血液検査(APS2スコア)を用いてADを識別できるかどうかを研究しました。
一次医療(プライマリケア)と二次医療(専門医療)の患者群においてp-tau217(リン酸化タウ217)を非リン酸化タウと比較し、割合として算出、そしてAβ42/Aβ40比を用いて「amyloid probability score 2(APS2)」を算出しました
上記の血液検査は 約90%の精度 でADを識別可能でした。二次医療でPETや髄液検査などの検査結果と比較するとよく一致していました。
この方法を用いることで一次医療での認知症診断を大幅に効率化し、早期診断・早期治療開始を促進し、患者ケアの質を向上させることができるだろうと。
【院長見解】
昔、夏休みになると再放送されていたスタートレックでDr.マッコイがトライコーダーという煙草の箱サイズの機械を患者の上で走査するとピタリと診断してくれる機械がありました。そんな時代になるのかなあという感想です。会議中に関西地方の教授からこの手法を健康診断のように行って治療適応に用いることの危険性の指摘がありましたが私も同感です。










